ハンドルバー交換の前に見るポイント
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ハンドルバー交換は、外す手順より先に互換と止めどころを見る作業です
ハンドルバー交換というと、つい「古いバーを外して、新しいバーを付ければ終わり」と考えたくなります。見た目も大きく変わるので、気分よく始めやすい作業でもあります。
でも、実際に止まりやすいのは手順の途中ではなく、その前です。届いたバーの中心径が合わない。ブレーキレバーやシフターが入らない。少し姿勢を変えたかっただけなのに、ワイヤーやホースが突っ張る。角度を変えたらブレーキ操作が不自然になる。こういう「買ってから気づく失敗」は、ハンドル交換でかなりありがちです。
だからこの記事では、まず「安全に交換できる条件」を先に整理します。主線は、クロスバイクや街乗り寄りの自転車で、今の条件に近いフラットバーや穏やかなライザーバーへ交換するケースです。フラットバーからドロップバーへ変える話、ブルホーンバーへ変える話、完全内装、カーボン前提の厳密な管理は、初心者向けの標準手順から一段難しいものとして扱います。
作業中に部品の破損、強い固着、規格不明がある時は無理に進めません。交換後にハンドルの回り、異音、擦れ、ブレーキや変速の違和感が残る時も走らないでください。ハンドルは、曲がる、止まる、変速する、体重を支える、が全部集まる場所です。少し大げさなくらい慎重でちょうどいいです。
基準
初回交換は同系統・同径のアルミバー
今に近い条件へ戻す交換は、作業も購入判断もシンプルです。注意
31.8 mmだけ見ても足りません
操作部径、幅、ライズ、ワイヤー長まで見ないと、付いても自然に使えないことがあります。停止条件
回る、突っ張る、分からないなら乗らない
締付でごまかさず、規格確認か店相談へ戻ります。この記事でできること・できないこと
この記事で扱うのは、クロスバイク、ロード寄りの街乗り車、シティサイクルのうち、比較的一般的なコックピット構成です。主にフラットバーからフラットバー、または穏やかなライザーバーへの交換を想定しています。今のハンドルがまっすぐで、ブレーキレバーやシフターが外側から通る普通の構成なら、考え方をそのまま使いやすいです。
扱うのは、作業可否の判断、必要な部品と工具、クランプ径や操作部径の確認、元位置の記録、交換の基本手順、作業後チェックまでです。言い換えると、「自分で進めてよい範囲」と「ここで止めた方がいい範囲」を見分ける記事です。
一方で、次のようなケースは標準手順の外に置きます。完全内装でホースやワイヤーがフレーム内へ入る車体。一体型コックピット。STIレバーを含む本格的なドロップ化。ブルホーン化にともなうブレーキ方式やシフター方式の再設計。カーボンバーの切断や加工。こういう作業は、バー交換というより「操作系全体の再構成」に近くなります。
「姿勢を少し変えたいだけなのに、急に話が大きくなった」と感じるかもしれません。でも、この線引きが分かるだけで失敗はかなり減ります。初回交換で安全に進めたいなら、今の中心径に合うアルミバーを基準にし、そこから少しだけ幅やライズを変える方向で考えるのが無難です。
買う前に分けるポイント
ハンドルバー交換で最初に見るのは、幅より先に径です。中心のクランプ径、つまりステムで挟まれる真ん中の太さが合っていないと、そこで終わります。現行の完成車やアフターマーケットでは31.8 mmがかなり多いですが、古い車体や中古車では25.4 mm、26.0 mm、26.4 mmなども混ざります。Park Toolのドロップバー交換ガイドとSheldon Brownの寸法一覧でも、この混在がはっきり整理されています。数字が近いからといって、互換前提にはしません。
次に見るのは、ブレーキレバーやシフターが付く操作部です。フラットバーやライザーバー系では22.2 mmが一般的で、ドロップバーではレバー取付部が別径になります。ここを見ないで「31.8 mmだから付くだろう」と買うと、中心は合ってもレバーが通らない、または無理に広げるしかない、という危ない状態になります。
三つ目は、形状の変化です。フラットバーなら幅、ライズ、バックスイープ。ドロップバーなら幅、リーチ、ドロップ。REIのハンドル選びガイドやPROの製品仕様を見ると、幅が広いほど常に正解というわけではなく、肩幅、乗り方、通勤路、駐輪事情、手首角度まで関わることが分かります。通勤車で毎日狭い駐輪場に入れるなら、単純に幅広化するだけでは使いにくくなることもあります。
四つ目は、ワイヤーやホースの余裕です。ライザーバー化や幅拡大をすると、バーを左右いっぱいに切った時にワイヤーやホースが突っ張ることがあります。作業前から余裕が少ない車体では、バー本体は付いても完成しません。これは買う前に見ておくべきポイントです。
最後に、素材です。初心者の基準はアルミで十分です。カーボンバーは軽さや振動吸収の魅力がありますが、締付管理、組付け条件、傷への気づき方まで含めてハードルが上がります。ENVEの製品ページやトルク仕様ページでも、ハンドルまわりは部品ごとの指定トルク管理が前提です。指定値と必要工具が揃わないなら、初回の標準候補にしない方が安全です。
買う前の互換確認
今のバーの幅や角度が大きく不満ではないなら、初回交換は今に近い数値へ戻すのが一番失敗しにくいです。逆に「少し姿勢を起こしたい」だけなら、いきなりドロップ化へ進むより、穏やかなライザーバーや他の接点調整で解決する場合もあります。ここで判断が曖昧なら、測定しても自信が持てなければ店で確認した方が早いです。
必要な部品と工具
ハンドルバー交換で必要なものは、多そうに見えて役割ごとに分けると整理しやすいです。まず、交換するハンドルバー本体。次に、今のバーに付いているグリップ、バーエンドキャップ、バーテープ、ブレーキレバー、シフター、ライト台座、ベルなどの再利用可否。最後に、それを確認したり固定したりする工具です。
工具で優先度が高いのは二種類あります。測る工具と、締める工具です。測る工具としてはデジタルノギスとメジャー。締める工具としてはサイズの合う六角レンチ類と、小トルク域を管理できるトルクレンチです。Park Toolのフラットバー交換ガイドでも、写真や測定で現在位置を記録し、適切な工具を使う流れが前提になっています。
ノギスは、31.8と25.4のような差を目で見ずに確認するための工具です。メジャーは、現状の幅、レバー位置、中心からの距離を残すために使います。ここを写真だけで済ませてもよい場面はありますが、少しでも形状変更を入れるなら数値がある方が戻りやすいです。元位置の目印として、中心とレバー位置にマスキングテープで軽く印を付けるのも役立ちます。
締める工具では、まずサイズが合うことが大前提です。小さいクランプボルトは、浅い差し込みやサイズ違いで簡単に傷みます。トルクレンチは何でも必要というわけではありませんが、ハンドル、ステム、レバーまわりは「感覚で強めに締める」より、部品側の指定に寄せた方が安心です。特にカーボンや高価なバーを扱うなら、数値管理できる道具があると失敗しにくくなります。
小物も忘れやすいです。バーエンドキャップ、グリップ、バーテープ、クランプ小物。バー本体だけ交換して、最後にキャップがない、グリップが裂けている、今のテープは巻き直し前提だった、となると作業が中断します。とはいえ、小物を先に大量購入するのではなく、バー本体の互換確認が終わってから補助的にそろえる方が自然です。
必要な部品と工具を先に分ける
チェックリスト
作業前にそろえるもの
全部を高価にそろえる必要はありません。何を見るための道具かを分けると迷いにくくなります。必須に近いもの
あると失敗を減らしやすいもの
商品を選ぶときの比較材料
ハンドルバー選びで大事なのは、価格だけでなく「どの条件の人に向くか」です。汎用ブランド表記の候補は、ブランド名ではなく径、幅、形状、指定トルクを確認する前提で扱います。安いから悪い、高いから正解、という話ではありません。互換が合っていて、目的がはっきりしていて、作業後の操作に無理がないこと。この順番で見た方が失敗しにくいです。
ここで見るべき項目を言葉でそろえると、価格帯、メリット、デメリット、価格差の理由、見るポイント、向いている人、候補、その候補を選ぶ理由です。カードの中身をなんとなく眺めるのではなく、この順に読むと判断がぶれにくくなります。
初心者の基準として一番まとまりやすいのは、今に近いアルミフラットバーです。中心径が合い、今のブレーキレバーやシフターをそのまま移しやすく、ワイヤー長不足も起きにくいからです。少し姿勢を起こしたいなら、穏やかなライザーバーが次の候補になります。ただし、ライザーバーは「少し上がるだけ」の部品ではなく、幅やバックスイープも一緒に変わるので、手首や前腕の感覚も見ておく必要があります。
ドロップバーやブルホーンバーは、検索では気になる存在です。実際、Park ToolやPROの仕様を見ても、ドロップ系は幅、リーチ、ドロップ、レバー位置まで別の考え方になります。だから本文では無視せず触れますが、「バー交換の延長で簡単にできる」とは書きません。ここをはっきりさせておく方が、検索意図を拾いながらも安全です。
小物は、バー本体の比較が終わってから見れば十分です。グリップやバーエンドキャップは、同時交換なら作業をまとめやすくなります。逆に、まだバー本体の互換が曖昧なのに小物だけ買いそろえると、本題がぼやけます。
具体的な候補名で考えるなら、標準の戻し先は 31.8 mm アルミフラットバー基本候補、姿勢を少し起こすなら 31.8 mm アルミライザーバー候補、条件付きで比較するなら 31.8 mm コンパクトドロップバー候補 と 31.8 mm ブルホーンバー候補 です。工具側では 150 mm デジタルノギス と 小トルク域対応トルクレンチ が、失敗を減らす比較軸として分かりやすいです。
仕様の見比べ方を具体名でイメージするなら、ライザーバー側では PRO LT Alloy Riser Handlebar のように rise と backsweep が明示されているページ、ドロップ側では PRO PLT Handlebar や ENVE Compact Road Handlebar のように width、reach、drop、指定トルクが整理されているページが比較材料になります。ここで言いたいのは、その製品をそのまま推すことより、「何を見て比較するか」を具体化することです。
条件別の選び方
同等フラットバー
今のクロスバイクや街乗り車を大きく変えず、安全に補修交換したい人。
- メリット
- 互換確認がしやすく、ワイヤー長不足も起きにくいです。
- 注意点
- 乗り味の変化は小さめです。中心径だけでなく、幅と操作部も見ます。
- 価格差の理由
- 形状がシンプルで、素材も標準的なため比較しやすいです。
- 見るポイント
- 31.8 / 25.4 などの中心径、現状に近い幅、22.2 の操作部。
- 候補
- 31.8 mm アルミフラットバー基本候補。
- 理由
- 初回交換の基準にしやすく、失敗しても元に近い判断へ戻りやすいからです。
穏やかなライザーバー
少し姿勢を起こしたいが、フラット系の操作はそのまま残したい人。
- メリット
- 通勤や街乗りで、肩や手首の圧迫感がやわらぐことがあります。
- 注意点
- rise、width、backsweep の変化でワイヤー長や手首角度も変わります。
- 価格差の理由
- 曲げ形状と用途差で、単純なフラットバーより条件が増えるためです。
- 見るポイント
- rise、幅、ワイヤー余裕、左右いっぱいに切った時の張り。
- 候補
- 31.8 mm アルミライザーバー候補。
- 理由
- 姿勢改善が目的なら有効ですが、幅だけで選ばない条件付き候補だからです。
条件つきコンパクトドロップ
ロード寄りの姿勢や複数の握り位置へ変えたい人。
- メリット
- 握り位置が増え、乗車姿勢も大きく変えられます。
- 注意点
- レバー、シフター、バーテープ、ケーブル再処理まで広がりやすいです。
- 価格差の理由
- バー単体だけでなく、周辺部品の条件まで増えるためです。
- 見るポイント
- 中心径、レバー取付部、STI計画、ワイヤー処理、予算。
- 候補
- 31.8 mm コンパクトドロップバー候補。
- 理由
- 検索意図として強い一方、初心者向けの標準回答にはしない方が安全です。
条件つきブルホーン
街乗りで前傾感は欲しいが、本格ドロップ化までは望まない人。
- メリット
- 独特の前寄りポジションを作れます。
- 注意点
- レバー配置とシフター互換の再設計が必要で、見た目だけでは選べません。
- 価格差の理由
- 形状が特殊で、周辺部品との整合まで必要になるためです。
- 見るポイント
- ブレーキ操作の自然さ、シフター方式、ワイヤー処理の見通し。
- 候補
- 31.8 mm ブルホーンバー候補。
- 理由
- 需要はありますが、簡単交換のように見せると危険だからです。
この比較の前提は、互換確認が終わっていることです。もしまだ31.8か25.4か分からない、今のワイヤーに余裕があるか見ていない、ドロップ化なのにレバーの計画がない、という状態なら、ここで候補を絞り込まない方が安全です。
作業前に記録すること
バーを外す前にやることは、分解より記録です。ここを丁寧にやると、途中で迷っても戻れます。
撮っておきたい写真は最低でも四つあります。真正面から見た全体。真上から見たバーとレバーの角度。左右のブレーキレバーとシフター位置。左右いっぱいにハンドルを切った時のワイヤーやホースの余裕です。加えて、幅が変わる予定なら現在の幅も測っておくと比較しやすいです。
写真に加えて、中心の印とレバー位置も軽く残しておくとさらに安心です。バー中央の刻印があるならそれを基準にし、ない場合はテープで中心を決めておきます。レバーやシフターの位置も、完全に同じに戻す必要はありませんが、最初の仮置き先があるだけでかなり楽になります。
ここで見ておきたいのは、今の車体にすでに違和感がないかどうかです。たとえば、左右いっぱいに切った時に今でもワイヤーが張りぎみなら、ライザーバー化や幅拡大で余裕がなくなる可能性があります。バー交換で直すのではなく、バー交換で表面化する問題もある、ということです。
外す前の状態を残す
チェックリスト
外す前に残すこと
この段階で曖昧な場所が多いほど、途中で戻れなくなりやすいです。写真で残す
数値や目印で残す
交換手順
ここからは、フラットバーまたは穏やかなライザーバーへの基本交換として進めます。流れは、付属品を外す、新旧バーを比べる、新しいバーを仮合わせする、センターと角度を決める、レバー類を戻す、締付と干渉確認をする、です。ポイントは、一気に終わらせようとしないことです。
1. ライト、ベル、グリップ、レバーまわりを外す
まず、バー本体から外せるものを順に外します。ライトやベル、サイコン台座、バーエンド、グリップ、必要ならシフターとブレーキレバーです。今の構成によって順番は多少変わりますが、写真を見ながら「戻す順」を意識して外していけば大きくは迷いません。
ここで無理をしないポイントは二つあります。ひとつは、小さなクランプボルトを傷めないこと。もうひとつは、ブレーキや変速のワイヤーを不自然に引っ張らないことです。グリップを同時交換しない場合でも、再利用品にひびやゆるみがないか見ながら進めます。グリップ交換の細かな手順が必要なら、別記事のグリップの交換方法も役立ちます。
2. フェースプレートを少しずつ均等に緩める
ハンドル本体を外す時は、ステムのフェースプレートを一気に片側だけ緩めません。対角の順で少しずつ緩め、左右のすき間が極端に偏らないようにします。ここは「強い力」より「偏らせないこと」が大事です。
ハンドルが外れたら、新旧バーを並べて比較します。中心径、幅、立ち上がり、バックスイープ、レバーを付けるまっすぐな部分の長さ。ここで「思っていたより形が違う」と気づくこともあります。特にライザーバーは、少し上がるだけに見えて幅や手首角度まで変わりやすいです。
新旧バーを比べて仮合わせする
3. 新しいバーを仮置きして、センターと角度を決める
新しいバーをステムに置いたら、まずセンターを合わせます。中央の刻印があるバーなら、それをステム中央に合わせれば大きく外しません。刻印がないなら、実測かテープ目印で左右差が出ない位置を作ります。
次に角度です。フラットバーなら極端な前下がりや後ろ上がりを避け、今の感覚に近い位置から始めます。ライザーバーなら、最初から大きく起こさず、今より少しだけ姿勢が変わる程度で仮合わせした方が失敗しにくいです。REIやPROの情報でも、幅やスイープの違いで体感が変わることが前提になっています。角度は机上で決め切るより、あとでまたがって微調整する前提で進めます。
センターと角度を決める
4. レバーやシフターを戻し、自然に握れる位置を探す
バーが仮固定できたら、ブレーキレバーやシフターを戻します。ここではまだ本締めしません。手を置いてみて、手首が極端に折れないか、ブレーキへ自然に指が届くか、シフターが遠すぎないかを見ます。
ハンドルバー交換で意外と起きやすいのが、「バー角度はよくても、レバー位置が合わない」状態です。特に幅やライズを変えた時は、元の数値をそのまま再現しても自然とは限りません。逆に、まったく基準がないと迷いやすいので、作業前の記録を起点に少しずつ動かすのが楽です。
5. 指定トルクを優先して締め、ワイヤーと干渉を確認する
位置が決まったら、フェースプレートとレバー類を部品側の指定に沿って締めます。ENVEの仕様ページのように、ハンドルまわりは数Nm単位で管理されることが珍しくありません。ただし、そこに書かれた数値をすべての部品へ流用してはいけません。最終的には、手元のバー、ステム、レバーの表示や説明書を優先します。
締付の時は、左右や対角の偏りを避けながら少しずつ進めます。片側だけ先に締め切ると、フェースプレートのすき間やバーへの荷重が偏ります。締付が終わったら、左右いっぱいにハンドルを切ってワイヤーやホースの張りを見ます。ブレーキホースやシフトワイヤーが突っ張る、前腕や膝が当たる、ベルやライト台座が変な角度になる、このどれかがあればそこで止めます。
締付後に干渉と張りを確認する
ドロップ化やブルホーン化を考えている人は、ここでいったん止まってほしいところです。フラットバーからの変更では、バー本体よりレバーやシフターの方式、ワイヤーの通り方、握った時のブレーキ操作が本題になります。この記事の範囲で「そのままいけます」とは言えません。条件が揃っている人だけが、次の段階へ進む方が安全です。
作業後チェック
見た目が整っても、まだ完成ではありません。ハンドルまわりは、乗る前の確認がとても大事です。
最初に見るのは、ハンドルが回らないかどうかです。前輪を脚で軽く支え、バーを両手で持って回そうとしてみます。少しでもズレるなら、乗らずに原因へ戻ります。次に、左右へいっぱいまで切って、ワイヤーやホース、ライト台座、ベル、スマホホルダーが突っ張らないか見ます。ハンドル交換後にベルやライト位置が気になる時は、別記事のベルの取り付け方法やフロントライトの取り付け方法も見直しやすいです。
その次に、ブレーキと変速です。静止状態でブレーキレバーを握り、いつも通りの位置で指が届くか見ます。シフターも自然に動かせるか確認します。最後に、低速で短く試します。いきなり立ちこぎや下りへ行かず、止まれる場所で、曲がる、止まる、変速するの順に見ます。
完成状態を確認する
チェックリスト
走る前の最終チェック
確認すること
取り付けられない・不安が残る時の別案
付かない時に一番やってはいけないのは、締付で何とかしようとすることです。径が合わない、レバーが入らない、ワイヤーが足りない、ハンドルが少し回る。こういう問題は、力で解決する種類ではありません。
安全な別案はいくつかあります。まず、今に近いフラットバーへ戻して考え直すこと。姿勢改善だけが目的なら、バー形状変更を大きくしすぎないこと。作業の一部だけ店へ依頼すること。工具を増やすより工賃の方が安いなら、そこにお金を使うこと。どれも立派な正解です。
付かない時の戻る場所
中心径が合わない、または刻印が読めない
確認すること: ステム側とバー中央を刻印かノギスで確認する
戻る場所: 買う前に分けるポイント
原因: 31.8 / 25.4 / 26.0 などの混在
対応: 曖昧なら購入判断を止め、店で現物確認する
止める条件: 近い数字だからと締付で合わせない
ブレーキレバーやシフターが付かない
確認すること: 操作部径とレバー方式を確認する
戻る場所: 買う前に分けるポイント
原因: フラット系 22.2 と別系統バーの取り違え
対応: バーか操作系の計画を見直す
止める条件: 広げて入れる、削って合わせる、はしない
左右へ切るとワイヤーやホースが突っ張る
確認すること: 幅、ライズ、取り回し、現在余裕を確認する
戻る場所: 作業前に記録すること
原因: バー形状変更に対して長さが足りない
対応: 今に近いバーへ戻すか、店で再配線を相談する
止める条件: 少しなら大丈夫と判断して乗らない
締めたのにハンドルが少し回る
確認すること: 部品指定トルク、フェースプレートの偏り、バーやステムの傷を確認する
戻る場所: 交換手順
原因: 締付不足、偏り、部品ダメージ、互換不良
対応: 再確認しても改善しなければ店相談
止める条件: 様子見で走らない
店で相談する時に伝えること
店に相談する時は、曖昧な説明より情報のまとまりが効きます。持っていくと話が早いのは、今の車体写真、ステムやバーの刻印写真、交換候補のスクリーンショット、やりたい姿勢のイメージ、そして「どこで困っているか」の一言です。
たとえば、「31.8のライザーバーへ少しだけ変えたいけれど、左右いっぱいに切るとワイヤー余裕が少ないです」のように言えると、店側も判断しやすいです。逆に「かっこよくしたい」「前傾にしたい」だけでは、必要な部品の範囲が広がりやすいです。
今の自分に必要なのが、部品選びの確認なのか、取付だけの依頼なのか、ワイヤーやホースまで含む再設計なのかも分けて伝えるとスムーズです。工具を全部買ってから困るより、先に相談して必要範囲を絞る方が安く済むことも珍しくありません。
よくある失敗と戻る場所
一番多い失敗は、31.8 mmだけ見て安心してしまうことです。中心径は合っても、操作部径、幅、ワイヤー長が合わなければ完成しません。二つ目は、幅だけでバーを選ぶこと。広い方が安定しそうに見えても、通勤路や肩幅、手首角度に合わない場合があります。
三つ目は、外したら元に戻せない状態を作ることです。写真を撮らない、中心を残さない、レバー角度を見ない。この状態で形状まで変えると、何が良くて何が悪いか判断しにくくなります。四つ目は、フェースプレートを片側から先に締めること。五つ目は、左右いっぱいに切った時の張りを最後まで見ないことです。
困った時は、元位置記録、中心径、操作部径、ワイヤー余裕、締付順、の五つへ戻ると整理しやすいです。ハンドル交換の失敗は、だいたいこのどこかにあります。
FAQ
フラットバーからライザーバーへの交換は初心者でもできますか?
今の中心径と操作部が合い、ワイヤーやホースに余裕があるなら、比較的進めやすいです。姿勢を少し起こしたいだけなら、いきなり大きな rise や極端な幅広化をしない方が失敗しにくいです。
フラットバーからドロップバーへ変えるのは、バー交換として考えてよいですか?
初心者向けの標準交換とは分けて考えた方が安全です。ドロップ化では、レバー方式、シフター、バーテープ、ワイヤー処理、ブレーキ操作まで再設計に近くなります。バー本体だけ買って進めると止まりやすいです。
25.4 mm と 31.8 mm の違いは、シムで何とかしてよいですか?
メーカーが明確に許容している組み合わせだけにした方が安全です。初心者の標準解として「近い数字だからシムで合わせる」はすすめません。まずは適正径のバーを基準にします。
カーボンバーは初心者でも使えますか?
条件が揃えば使えますが、初回交換の基準にはしない方が無難です。指定トルク、組付け条件、傷の見方、必要工具に自信がないなら、まずアルミで考える方が安心です。
バーを短く切れば、幅の問題は簡単に解決しますか?
簡単とは言えません。切る前に、グリップ、レバー、シフター、ベル、ライト台座の位置がきちんと収まるかを確認する必要があります。カーボンの切断や加工はこの記事の範囲外です。
姿勢を変えたいなら、ハンドルバー交換だけで十分ですか?
場合によります。サドル、ステム、グリップの角度でも体感は変わります。接点全体を見直したいなら、サドルの交換方法のような別の接点記事もあわせて見ると整理しやすいです。
まとめ
ハンドルバー交換で大事なのは、外す技術より先に「どこを確認すれば安全か」が分かっていることです。中心径、操作部径、幅やライズ、ワイヤー長。ここを買う前に分けられるだけで、届いてから止まる失敗はかなり減ります。
作業では、記録して、少しずつ緩めて、仮合わせして、自然に握れる位置を探して、指定値に沿って締めて、最後に左右いっぱいの干渉と操作を確認します。途中で少しでも曖昧なら、そこが止まりどころです。無理に進めるより、そこで戻る方が結局早いです。
見た目が変わる作業ほど、成功条件を先に言葉にしておくと安定します。安全に付く。自然に握れる。ちゃんと止まれる。この三つが揃えば、ハンドルバー交換はかなり良いアップデートになります。